小沢健二「魔法的」ツアー発表&朗読会 2016.1.20 実況レポート #ozkn

はじめに

2016年1月20日に渋谷クラブクアトロで行われた、
小沢健二さんのツアー「魔法的」の発表&朗読会の実況レポートです。

「書き起こし」ではなく、あくまで「実況」です。
リアルタイムで実況ツイートしていたので、漏れ・誤りも多々あります。
覚えている限りで補足・注記等を加えていますが、
それでも内容を網羅しきれてはいないので、その点どうかご容赦ください。

※6/3追記:
現在行われている「魔法的」ツアーのグッズで、「魔法的モノローグ台本+4+2」という本が販売されています。
本レポートで実況した朗読(モノローグ)の内容がすべて載っています。
実況では追い切れなかった部分や、誤字脱字等もありますし、何より本の作りが布張りでとても綺麗です。興味を持たれた方はぜひ。
https://www.instagram.com/p/BF6TOc1r7EW/
https://www.instagram.com/p/BF6TXUgL7Et/


※2/26追記:
「2016年のリラックス。」の特集記事を参考に、朗読の章題を修正しました。

Togetterでも同内容のまとめを作っていますが、Togetterだとページ数が多くなってしまい読みづらく感じたので、はてなブログへ移植しました。内容自体はまったく同じですので、お好みのほうでどうぞ。

togetter.com

19日午後、突然の告知





20日、渋谷クラブクアトロにて







物販は以下。

  • 「魔法的リバース・ラグラン・旅程ティー」
  • 「ヒコーキ・コー2016 ロング・ジョン」
  • 「魔法的ステッカーA」
  • 「魔法的ステッカーB」

ヒコーキ・コーのサンプルの横には、ロゴマークと“飛行する君と僕のために ——「魔法的」新曲”と書いてあります。


会場が暗転し、開演

※自分のいた位置からスクリーンがあまり見えなかったのですが(あわてて見える位置に移動した)、暗転と同時に、ライブ映像を時系列順にカットアップしたものが上映されました。ライブの年・会場名のテロップ付き。個々の映像は数十秒程度。「超LIFE」でも使われていたような、記録用(?)の固定カメラで撮られた映像が多かったです。



※テロップを見逃しましたが、おそらく一発目はソロデビュー時のフリーライブの映像だったのかなと
(※追記:フリーライブよりもさらに前の日付だったとの情報あり)



映像が終わり、ポスターにも使われているマークが大写しに。そしてステージに照明が向けられ……

※以降のツイートは、基本的には小沢さんの発言の内容の書き起こしです(実況の都合でカギ括弧はほぼ省略)
※欄外のカギ括弧「」で括った部分は小沢さんの発言の補足。注釈は※付きの斜体で書いていきます。

開口一番、ツアーの告知


「ツアーをやります。5月、6月。新しい曲をたくさん、やります。おなじみの曲もやりますが、帰り道に体に残っているのは、新しい曲たちだと思います。バンド編成で、最終日以外すべて、スタンディングの会場です。歌詞と、メロディーと、バンドの音と、友だちのいる、いつも新しい、場所へ。」

※ここのツアー内容の説明ですが、正確には公式サイトにも書かれている↑の文章そのままの読み上げだったと思います。

「ツアータイトルは『魔法的 Gターr ベasス Dラms キーeyズ』。全部アルファベットが入ります」

※「『東京の街が奏でる』は東京オペラシティ一箇所だけだったので遠くの方はなかなか来られなかったですが、今回は全国をまわります」といった旨の話もありました。

※ステージ上の小沢さんは、手作り感のあるマスカレードみたいな感じのマスクを付けてました。ナタリーの記事に掲載されている、鳥飼茜さんのイラストでイメージが掴めるかと。
http://natalie.mu/music/gallery/show/news_id/173070/image_id/513142



※ここで、早朝からクアトロに駆けつけた一般入場者への感謝の旨、クアトロへ来たけど入られなかった方への気づかいの言葉も述べられていました。

※21日朝にひふみよへアクセスしたところ、べージの最上部にも同様の旨の言葉が書かれていました。(以下、ひふみよより引用)
「クアトロに足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。いっぱいになってしまって、ごめんなさい。でも、会場の外の渋谷の街からも、中からも、胸いっぱいにエネルギーをいただきました。そして、インターネッツで見ていてくださった皆さん、ありがとう。ツアーでは、一緒に熱く、熱くなりたいと思ってます。本当に、ありがとう。1月21日 東京 小沢健二」

「ツアーの話は、これくらいにして……」



※以下、見出し部分で、カギ括弧「」で括ったのが朗読のタイトル。ダブルクオーテーション“”で括ったのが朗読の章題(たぶん)です。誤っていたらすみません。

「擬音語は子どもの遊び場」


※小沢健二さんの息子、凛音(りおん)くんの愛称は「りーりー」。

「りーりーは、日本語と英語を半々くらいで使う」


※「あむする」の発音は、「ラスカル」みたいな感じです。

※この「~~する」というのは、「擬音+する」の組合せ、という意味だったと思います。「パクパクする」みたいな。

※「風の歌を聴け」は村上春樹さんのデビュー作。
訳者の方の名前も挙げられていたのですが、メモしそびれてしまいました…。↓の訳者のTed Goossenさんかな?
http://www.amazon.com/dp/0385352123/
小沢さんが「MONKEY」に寄稿した「赤い山から銀貨が出てくる」も、同じ方が英訳されているそうです。

“「ある」と「ない」”

「みんながりーりーのことを『りーりー』と呼ぶなか、うちの近所に住む、ゆまちゃんだけは、りーりーのことを『りおんくん、りおんくん』と呼んでいる」


※「あるない」の発音は、「合わない」みたいな感じです。


“日本語のために、ひとつ”


「日本人の僕たちからすると『not good』は英語らしい言葉に聞こえるが…」
「アメリカ英語はもっと断定的なので、妻は『曖昧なnot good(良くはない)は日本語っぽい』という」
※この「…」の後にも、回り道した表現がいくつか続き、客席で笑いが起きていました

“音で似顔絵を描く”





※「わどお」の発音は、「華道」「茶道」みたいな感じです。

※「勇気を〜」の前に、「アメリカのレストランで、“飲み物はどうしますか?(小沢さんは実際は英語で喋ってました)”と訊かれたときに、学校で習った英語も外来語の「ウォーター」も忘れて、」というフレーズあり

“外来語も、音の似顔絵”



「『メリケン』は、明治時代に英語を聴き慣れない人が『American』と聞いて『めりけん、みたいに聞こえるな』と思ったのだろう」

“外来語の言い方をなおすことについて。”





※「カンファラ」だったかもしれません。

“母音のオを、アに変える”



※ × パットだね ⇒ ○ パップだね

「もう別の製品だ。それでアイポッドをアイフォッにするとiPhoneの行き場がなくなってしまう」


「そうなると、『セックス』の行き場がなくなってしまう(会場笑い)」

「そんな文章を書きながら、」


「もう、外来語を直すのはやめませんか?」

※「ホットコーヒー」を例に、「僕は外来語が好きだ」、という旨の話がこの辺りでありました。



“オーケー、ジャパン”



(パール・ニューマンの後に)「ロバート・レッドフォードはロバレッフォー(※もっと違う発音だったかも…)。ローソンは…これは前に書いたから知っている人もいるかも。(客席へ呼びかけるように)ローソンは…?」
客席「ラースン」
※「いいか渋谷」は、音楽のライブで客席を煽るような感じでした。

「いいですか、わ、ど、お、です。僕が何か言ったら『わどお』と返してください」


※この一連のコールアンドレスポンス、2回繰り返しました。

※ここで(おそらく)1本目の朗読は終了です


※この日の小沢さんの朗読は、緊張した様子でところどころ噛んでいる箇所があったので、それを踏まえての「すみません」でした。

※「ちょっと難しい内容かもしれないけど、それでも話してみたいと思います」みたいな前置きがありました。

「カスタマイズ」





※ハンバーガーではない、のあとに「水牛のチーズ漬けの肉をベーグルで挟んだもの」みたいな具体例がありました

「それでも看板には『〜〜バーガー』と書いてある」


“本当の選択肢”


“イケア効果”


※「IKEA効果」は、ハーバードのビジネススクール(だったと思う)の学者の研究による用語だそうです。


“インスタント・ケーキ・ミックス”


※WWII=第2次世界大戦


“タコスの注文票”




“遊びと仕事”


「遊びをせんとや 生れけむ」

※梁塵秘抄の引用でしょうか。この後も、何度かこの言葉が繰り返し出てきました。







“知り合いを思い出す”






※ × ミッドナイトクライシス ⇒ ○ ミッドライフ・クライシス




“やりたくない仕事”



「でも、ビジネス学者にとっても『やりたくない仕事をやらせる』ことを考えるのは『やりたくない仕事』のはずだ」
「インスタントケーキミックス以来」のあとに、「それ以前にも、古代からそういった効果は知られていたのだろう」と述べていました。

“何かが変わった”


※仕事が楽になった具体例に、「レジでバーコードを読む業務も、昔はそろばんを打っていた」話が挙げられていました。



“ウイスキーが、お好きでしょ”




“美しさ”




「家具を組み立てたい。」

※「カスタマイズ」の話はここまで。

「ここにお集まりの皆さんにお聞かせするのも申し訳ないですが…」

「私のDIY」



※朗読では「ニューヨークシティ」と言っていましたが、実況の都合でNYCと略しました。

「だから、お店の冷房はキンキンに冷えている」
「逆に、痩せている人は身体から熱が逃げやすい」

“店内の温度”





「お客様たち」のあとに「僕も含めて、ですが——」と言っていました。

“ロングジョンを探して”



※会場物販コーナーの表記を見るに、正確には「ロングジョン」ではなく「ロング・ジョン」のようです。……と思いきや、「リラックス」の記事では「ロングジョン」ですね……

※「ニューヨークシティに住む痩せた人たちがロング・ジョンの話をすると」という意味合いだったと思います。




※これの点数をメモし忘れてますね…。


※ × 熱すぎる⇒ ○ 暑すぎる

「デート相手の彼女が、19世紀のファッションが好きなら良いのだが」

“さらに、ロングジョンを探して”


「ただ、デザイナーは自己顕示欲が強いので、自分の名前を入れたがる。違う人が履くのに」
「マークジェイコブスのロング・ジョンは非常に良かった。たくさんまとめ買いしたけど、それも無くなってしまった」

“アクセス”



「しかし、ゴム越しだと『緊急車両』が便器の上の部分に触れてしまうおそれがある。日本の清潔なトイレならまだしも、ニューヨークの不潔な公衆トイレではこれは避けたい」

※このあたり、男性だけ(僕含む)すごく笑っていた気がします。

※この後も「京都まで引き返すか」など、弥次喜多絡みの小ネタがいくつか飛び出したのですが、(あまりのくだらなさに笑いすぎて)メモしきれませんでした…無念。

※「ファビュラス」の発音に力がこもっていました。「(大きく息を吸って)ファッビュラス!」
「ものすごい数を作らなきゃ」というのは、小沢さんが選んだ生地や製法で作ろうとニューヨークのお店で相談したときに「ものすごい枚数をまとめて作ることになる」と言われた、という意味です。

「糸染めと布織りは、ムーグシンセサイザーの町、ノースカロライナ州アッシュビルで」
「『ドアをノックするのは誰だ?』がオリーブの連載『ドゥワッチャライク』のテーマ曲になっていたように、このロング・ジョンはツアーの新曲『飛行する君と僕のために』がテーマ曲になってます」

「エピローグ」(ふたたび、ツアーの話)


※他にも、ごく少人数の集まりで弾き語りライブしたこともあったそうです。そして、中でも岡崎京子展でのライブは小沢さん自身、非常に良かったとのこと。

※ベースが抜けてました、すみません。


※今回の来場者は関係者の方が大多数だったため、この後、関係者だけでの新年会も兼ねた打ち上げが行われた模様です

※小沢さんの発言はここまでです。



終演




お読みいただきありがとうございました。
もし「ここ、違うんじゃない?」「こういうことも言ってなかったっけ?」みたいな箇所がありましたら、Twitterにてコッソリお伝えいただけますと幸いです。

おまけ


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息子であり夫であり父である人ご本人の文章こそ無いものの、その人の存在もたしかに感じられる一冊です。オススメ。