#小沢健二 #ozkn「飛ばせ湾岸 2 nights、guitar bass drums で So kakkoii 宇宙へ ドロップ前々夜、新木場」2019.11.11ライブレポート

 タイトルのとおり、小沢健二さんのアルバム『So kakkoii 宇宙』リリース目前ライブ「飛ばせ湾岸 2 nights、guitar bass drums で So kakkoii 宇宙へ(英題: WANGAN PEDAL TO THE METAL) ドロップ前々夜、新木場」(長い!)のライブレポートになります。

So kakkoii 宇宙

So kakkoii 宇宙

 会場は新木場STUDIO COAST。ド平日(月曜日)だったので開場ギリギリの着。物販は諦めました。ただし開場が延びに延びて、18時の予定が30分くらい押して、結果的に開演も30分ほど押しました(19時30分ごろスタート)。終演は21時頃だったので、正味1時間半くらい。ステージもセットリストもタイトでしたね。
 
 以下ネタバレとなります……が、そのまえに、Twitterにアップした3つの動画(公式に撮影OK、というか小沢健二本人から撮影を指示された)を先に貼りつけておきます。詳細は後ほど説明します。

 というわけで以下ネタバレです。今回、あまりネタバレによる支障はなさそうな気がしますが、「ドロップ前夜、豊洲」へ行く予定の人は読まないほうがいい、かも。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

メンバー、ステージ

小沢健二(vocal/guitar)
土方隆行(guitar)
中村キタロー(bass/chorus)
白根佳尚(drums)

 長年おなじみのキタローさん、2010年の「ひふみよ」以降のライブや録音にずっと携わっている白根さん、そして昨年の「春の空気に虹をかけ」に続いての参加となる土方さん、と盤石の編成です。
 ステージの配置は、9時方向にドラム、11時方向にシンセベースとアンプ、2時にギターとアンプ、そして中央にマイクスタンド、のみ。2016年のツアー「魔法的 Gターr ベasス Dラms キーeyズ」ではタイトルに反してHALCAさんのアナログ楽器もあったのですが、今回はほんとにタイトルのとおり、ギター、ベース、ドラムのみの超シンプルな編成。そのため、どの楽曲もシンプルかつパワフルで、聴き慣れた曲でも新鮮な印象がありました。

セットリスト&ライブレポート

1.薫る(労働と学業)

 いきなり初披露曲です。
 演奏に入る前に、「歌詞というのは不思議なもので」「農家が種を蒔くのと一緒」「これから育つ歌詞」といった語りが入り、Twitterでも公開した歌詞を読み上げます。
https://twitter.com/iamOzawaKenji/status/1189154756771504130
 そして、サビ前のハンドクラップの練習。「3つの8分音符のハンドクラップ」。「関係者席にいる億万長者も、英語を話している人も」と呼びかけ、英語でハンドクラップを促す。
 3,4回練習して、いよいよ曲に入る――と思いきや、上と同じ解説がまた繰り返されます。今度は2番の歌詞を読み上げ、再度練習。
 Twitterでご本人が「へなちょこファンク」と言っていましたが、全然へなちょこに感じない。めっちゃくちゃkakkoii。新たな小沢健二の代表曲だと思います。なるほど、「ぶち上げて終わる」とはこういうことか!

(ツアー発表撮影)

 「開演前に『携帯電話の電源を消して』と言われたと思いますが*1、ここで電源をつけてください」と小沢さんから案内されます。ここからは、指示した箇所でビデオを録ってかまわない、とのこと。
 たちまち、会場中にスマートフォンが生えてきて、ステージに向かって構えられます。
 そうして録られたのが、この動画です。


 3日前のミュージックステーションにて生放送の登場中にツアー発表のツイートをしていたので、今回のツアー詳細発表もステージ上からツイートするのでは……? と思ったのですが、まさか観客に録らせ、さらにそれをSNSにアップロードさせるなんて! 斜め上すぎました。
 ご本人によるこちらのツアー詳細ツイートは、↑の動画の場面の直後にステージ上から投稿されたものです。ただ、2000人以上の人たちが密集しながら動画をアップロードしていたので、かなり回線状況がメチャクチャで、小沢さんのツイートもなかなかうまくいかず、しばし(小沢さんを含め)会場の全員が険しい顔でスマートフォンを見守る時間が過ぎました。なんだったんだあれ。
 

(アルペジオ撮影)

 続けて、もう1回動画の撮影タイムに入ります。それがこちら。



 「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」が、会場に来られなかった人たちに向けて届けるように披露されました。Twitterなどで検索するといろんな人がいろんな角度から撮った動画が観られるはずなので、探してみてはいかがでしょうか。

2.アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)

 撮影タイム終了後、「今みんな声をあげたりできなかったと思うから」と、あらためてもう1回「アルペジオ」。今度は撮影のことを気にせず声をあげられるので、昨年の「春空虹」同様、「小沢くん、インタビューとかでは 何も本当のこと言ってないじゃない!」とみんなでステージの上の人を思いっきりなじりました。楽しかった。

3.ぼくらが旅に出る理由

 サビに「宇宙」が出てくるうえに、しかもちょうど本日(11月11日)に発売した『AERA』のインタビューでも名前が挙がっていたので、「もしかしてやるかな?」と思ったら案の定。このときの盛り上がり方がみんなとんでもなくて、この会場の本気度やべえな!と思いました。

4.飛行する君と僕のために

 ライブで披露されるのは2017年のフジロック以来。僕を含めて、ここで「『So kakkoii 宇宙』にこの曲が収録されるのか!」と色めき立った人も多いでしょう。――ところが。曲の終わったあと、MCで「『So kakkoii 宇宙』には入ってません!」と宣言されます。ならどうしてやったんですか……とがっくり肩を落としていると、「ライブではずっとやろうと思ってた」「ライブでやってほしい曲をTwitterで募ったら、この曲を挙げる声が多かった」「これからもライブではやります。けど、『So kakkoii 宇宙』には、入ってないんです!」と説明。音源をじっくり聴きたいよ……。

5.シナモン(都市と家庭)

 「これは『So kakkoii 宇宙』に入るんですよ!」と宣言してからスタート。イントロはこれまで聴いたことないようなアレンジで披露されますが、そこから先はシングル版に忠実なアレンジ。こういうタイトな編成だとkakkoii部分が際立つ曲ですね。

6.失敗がいっぱい

 「アルバムではだいぶおっきな編成」でレコーディングされているようですが、今回は小さな編成なので「パンクみたい」と説明。また、「歌詞でざわざわしないで、深く傷つかないで」「引かないで」と(そんなこと言われたら余計にざわざわしてしまうような)注意喚起がなされます。ここで引き合いに出されたのが「それはちょっと」。「付き合ってる彼女に『結婚して』と言われて『それはちょっと』『それはちょっと』ってずっと言う曲なんですけど、そういう曲をまた書きたくて」だそうです(なお余談ですが、このとき、僕の近くから「そんな曲があるんだ~」と声が聞こえてきて、「え!」と思いました)。
 肝心の曲はというと、これが半年前に公開されたティーザー映像の曲だったんですね。つまり、超オシャレなメロディ。でもタイトルは「失敗はいっぱい」。

Ozawa Kenji Iigurakatamachi Azabudai Yabu Soba Mae 小沢健二飯倉片町藪蕎麦前

7.ラブリー

 イントロのかなり早い段階で客席のあちこちから手拍子が聞こえてきて、「上級者の多い会場だ!」と思いました。定番中の定番曲で、もちろん大いに盛り上がります。今回、ところどころ小沢さんがわざと歌わずに観客に歌わせる場面があったのですが、その中でもやっぱり大きな声が上がっていた曲のひとつでしょう。

8.痛快ウキウキ通り

 ここで、今回のライブの趣旨があらためて述べられます。「新曲、彗星とかもそうなんだけど、一生懸命書いて、こんなのやろうか、って白根くんやキタローさんとやるときが一番楽しい」そうで、そうしたライブをやりたいと思っていたところで新木場STUDIO COASTと豊洲PITが取れたのでやってみた、とのこと。
 「次のライブでは大きい編成でボカーッとやるけど、僕の元々はこうだし、ギターロックが好きで、曲もそういうふうにできてて。この曲も、こんな形でやったことないけど、でも元はこういう感じなんです」と前振りしてからの、まさかの「痛快ウキウキ通り」。超新鮮! 最後、「歩いてく!」のあと、(おそらく咄嗟のアドリブで)またサビの頭にループして、それがもう大変に大変でした。曲の最後、白根さんがバンザイしてましたね。
 終わったあと、小沢さんは息をきらしつつ「俺もあんな高いとこ歌ったことない! でも、それをやるんですよ、練習で」。

9.フクロウの声が聞こえる

 「魔法的」や「春空虹」同様、ギターリフから始まるオリジナル・バージョン。ただ、今回はちょっと短め(シングルバージョンとほぼ同じ尺?)だったように感じました。記憶ベースなのであくまでおそらくなんですが、「寒かったら暖炉に火灯すから」が加わったかわりに、「泣いたらクマさんを持って寝るから」の部分がカットされていたように感じます。アルバムでもそうした構成なんでしょうか……? あと、なんといっても今回の「フクロウ」は土方さんのギターソロが白眉。絶品でした。

10.流動体について

 こちらも「魔法的」同様、白根さんのパワフルなドラムから始まるロックなアレンジ。シングルだとストリングスが強調されて優雅な印象を受けますが、「流動体」って個人的にはやっぱり縦ノリのkakkoii曲なんですよね。

 「どうもありがとう、アンコール呼んでください」と退場して本編は終了。

(アンコール)

11.神秘的

 小沢さん1人で、椅子に腰掛けて弾き語りによる「神秘的」。「神秘的」を聴くと「東京の街が奏でる」も聴きたくなってしまうのは僕だけでしょうか。聴きたいですよね。

12.薫る(労働と学業)(二)

 メンバー紹介から、「これでみんなで『彗星』やるわけですが――『彗星』の前に、もう1回『薫る』やらない?」と提案。まわりのスタッフが若干あたふたしていたので、どうやら本当にその場の提案だったようです。こういうとき、「大きい編成だと譜面がガサガサっとして……」と笑いつつ、話は来年5~6月のツアーの千秋楽の会場となる「東京ガーデンシアター」の件に及びます。おおむね以下のツイートと同じ内容だったかな?



 「後ろアクセント」の件、MCでは「ヤンキー言葉のように」「新しい恋人の名前のように」とも言ってましたね。
 本日2度目の「薫る」。あらためて聴くと、「愛し愛されて生きるのさ」などを(もっと言えばフリッパーズ期をも)彷彿とさせるギターをじゃかじゃかと小気味よくかき鳴らす曲で、すごく小沢健二らしさに溢れてて、やっぱり最高でした。アルバムで聴くのがほんとうに楽しみ。

13.彗星(一)

 「そして時は2020――」の歌い出しをみんなが固唾を飲んで見守っていると、「今のところ、歌うでしょ!?」と叱られてしまいました。「全力疾走してきたよね」はみんなで歌わなきゃならなかったようです。
 そうして始まった「彗星」。配信でもう何度もなく聴いていましたが、ライブだともう格段に凄かったです。とくに最後のサビの繰り返しがとんでもなかった。「あふれる愛がやってくる~感じる」から「今ここにあるこの暮らしこそが宇宙だよと~見てる」の部分に3回も戻ったぞ。しかも、「あふれる愛がやってくる」のところ、スポットライトがぐわん、と小沢さんのところに動く演出が超かっこいいんですわ(説明がヘタすぎて伝わらない気がします、ごめん)。そして、観客みんなが\あふれる愛がやってくる!/と叫んでいるときの、嬉しそうに髪を振り乱しながらギターをかき鳴らす小沢さんの姿がまた良かった。

14.彗星(二)

 大サビ3連発で「彗星」を終えたあと、小沢さんが唐突にアカペラで「今ここにあるこの暮らしこそが~」と歌い始めます。ボルテージの上がりきった客席も大声で合唱し、歌い終えたところで「よし、5! 4! 3! 2! 1! 日常に帰ろう」⇒暗転。見事な幕引きでした。いやーすごかった!
 
 以上、とりあえずアルバム『So kakkoii 宇宙』を手に入れて聴く前に前々夜の感想を書いておこうとラフながら大急ぎで書き上げた次第です。あとでいろいろ追記すると思いますが、とりあえず最後までお読みいただきありがとうございました。あと5時間でアルバムが聴けるぞ! 大変だ!!

*1:実際はそういうアナウンスが無かったような気がする