2017年の音楽を(個人的な目線で)振りかえる

 個人的に2017年は、音楽に恵まれまくった年でした。
 そもそも、小沢健二氏とCorneliusの新譜が同時にリリースされた時点でもう一大事です。オリンピックよりもレアな事態ですよ。その都度、Twitterでも大騒ぎしましたし、このブログでもいろいろ書いたりしましたが、振りかえってみれば今年は他にも良い音楽にたくさん出会えました。こんなに大豊作……というかもはや惑星直列といっていいほど、個人的には嬉しいリリースばかりの1年だったと思います。
 そんなわけで、年の瀬の瀬のタイミングで雑多にふりかえりたいと思います。

主に聴いたシングル・アルバム

 新譜以外でも、今年は中古レコードをたくさん買ったし、Apple Musicとかで旧譜をいろいろ聴いたし、まあいろいろと聴いたと思います。中古レコードは、ヤフオクでいろいろ漁っているうちに気がついたら1週間で150枚くらい買ってました。業者の仕入れじゃないんだから。さすがに反省して最近はヤフオク断ちしました。最近はレコード屋巡りを楽しんでますが、どちらにしても買ったものをそんなに聴けてないですねー……。
 ともあれ、ここでは自分の印象に残った新譜に絞って書いていきます。いろいろ漏れがある気もしますが、そこはご愛敬ということで。

2/22[Single]小沢健二『流動体について c/w 神秘的』

流動体について

流動体について


 なんといっても今年は小沢健二氏の年でした。
 詳しくはこちらの拙エントリを参照。
kagariharuki.hatenablog.com
 19年ぶりのシングルというのもまあ一大事でしたが、そのリリースに伴うメディア出演ラッシュがまたすごかった。
kagariharuki.hatenablog.com
 あくまで一時的なお祭りで、またしばらく沈黙期間が続くのかな……と思ったらフジロックに出演したり『フクロウ』のリリースがあったりさらにはApple Musicでオリジナル番組(!)が始まったり。
 来年も、2月にシングル『アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)』の発売、4~5月に36人編成ファンク交響楽のライブが既に決定しているので、君がそばにいた眠れない日々はまだまだ続きそうです。
アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)(完全生産限定盤)

アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)(完全生産限定盤)

3/1[Album]電気グルーヴ『TROPICAL LOVE』

TROPICAL LOVE

TROPICAL LOVE

 発売前から「最高傑作」の触れ込みでハードルをめちゃくちゃに上げてきた作品。たしかに良いアルバムだけど、前作*1『人間と動物』がすごく好きで思い入れがあったので、「今作こそが最高傑作である!」とされちゃうのはなんだかなぁ、という気持ちもあり。
 とはいえ今作も好きです。超いい曲しか入っていない。
 7月に出たインスト盤『TROPICAL LOVE LIGHTS』もまた良い。このMVがもう最高です。

TROPICAL LOVE LIGHTS

TROPICAL LOVE LIGHTS

4/26[Single]Cornelius『あなたがいるなら』

あなたがいるなら(アナログ) [Analog]

あなたがいるなら(アナログ) [Analog]

 なんといっても今年は小山田圭吾氏の年でした。
 待ちに待った新作『Mellow Waves』のリリース。そして、それに伴う7インチシングルの発売やツアーの開催。
 一発目のシングル『あなたがいるなら』、表題曲のタイトルにも歌詞にも曲調にもとにかく良い意味で面食らいました。

5/24[Single]Cornelius『いつか/どこか』

いつか / どこか [Analog]

いつか / どこか [Analog]

  • アーティスト: CORNELIUS,小山田圭吾
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2017/05/24
  • メディア: LP Record
  • この商品を含むブログを見る
 コーネリアスのシングル第2弾。これがまた大名曲。翌月のアルバムCDリリースが待ちきれず、ターンテーブルからパソコンへの録音(ちょっと手間がかかって面倒くさい)をして聴きまくったのも良い思い出。

5/26[Album]Kraftwerk『3D The Catalogue』

3-D THE CATALOGUE

3-D THE CATALOGUE

 クラフトワークのライブアルバムというかリミックスアルバムというか。説明が難しいけど、『Autobahn』から『Tour De France』までのアルバム8作を最新アレンジで演奏する「3Dライブ」を近年やっていて、そのライブアレンジを収録したアルバムや映像付きのBDなどがまとめてどかんと発売されたのです。

 アナログのBOXとBDを購入しつつも、主に聴いているのはApple Musicで。クラフトワークはこれまであんまりちゃんと聴いてなかったので、この機会にオリジナルアルバムと聴き比べつつヘビロテしました。

6/28[Album]Cornelius『Mellow Waves』

Mellow Waves

Mellow Waves

 満を持してリリースされた約10年ぶりのアルバム。個人的には、コーネリアスのアルバムで一番好きかもしれない。聴けば聴くほど好きな部分が増えていく。
 来年には海外でアナログ盤が発売されるので、もちろんそちらも購入するつもりです。

9/6[Single]小沢健二とSEKAI NO OWARI『フクロウの声が聞こえる c/w シナモン(都市と家庭)』

フクロウの声が聞こえる(完全生産限定盤)

フクロウの声が聞こえる(完全生産限定盤)

 ファンの誰もが唖然としたセカオワとの共演。昨年の「魔法的」ツアーでこの曲を聴いていた人たちにとっては、編曲のド派手さもまた予想の斜め上を行っていました。詳しくは以下の記事でに長々と書いてます。
kagariharuki.hatenablog.com
kagariharuki.hatenablog.com

9/6[Album]RHYMESTER『ダンサブル』

ダンサブル(通常盤)

ダンサブル(通常盤)

 タイトルの通り「ダンサブル」で「明るい」といったフレーズで紹介されることが多いアルバムですが、個人的にはしっくり来るまでかなり時間がかかった。

 発売前、収録曲がタマフルで1曲ずつOAされた時点から聴いてたのだけどあまり馴染めず、盤の発売したころもちょうど忙しかったのでなかなか聞き込めず、10月にライブでようやくアルバム全体が好きになった感じ。
 前々作『ダーティーサイエンス』や前作『Better, Sweet & Beautiful』はすぐにハマったんだけど、この2作はIllicit Tsuboi氏やPUNPEE氏のトラックが個人的にツボど真ん中すぎたのかもしれません。

9/27[Single]Cornelius『夢の中で』

夢の中で (アナログ) [Analog]

夢の中で (アナログ) [Analog]

 1年間に6回も小沢氏と小山田氏の新譜のリリースがあるなんて!!!! と嬉しい悲鳴をあげつつ入手。
 「夢の中で」は『Mellow Waves』の中でも特に好きな曲なので、シングルカットは嬉しかったです。

 B面の「夢の奥で」は元々iTunes Storeでのアルバムの予約特典だった曲で、僕はちゃっかり入手しましたが(CDとデジタル配信の両方で同じアルバムを買うなんて初めて)、ここで再び日の目を見ることに。

10/4[Album]PUNPEE『MODERN TIMES』

MODERN TIMES

MODERN TIMES


 待ちに待ったPUNPEEの1stアルバム。とんでもねえ大名盤でした。
 PUNPEEのことを初めて知ったのはtofubeatsの「Les Aventuriers」(アルバム『lost decade』収録)だったと思う。この曲ではラッパーとしての参加だけど、トラックメイカーとしても非凡な才能の持ち主なんだとすぐに気づいた。
 先述のRHYMESTER『Bitter, Sweet & Beautiful』でも大々的にフィーチャーされていたし、PSGのアルバム『David』やソロ名義でのミックスCDとかも聴いているけど、とにかくソロアルバムの発売をずーっと首を長くして待っていたし、期待をさらに上回るアルバムでした。10月の発売だけど、今年買ったアルバムのなかで一番聴いたのはこれかもしれない。
 しかしまぁ、大事なのは今後である。

10/18[Album]スカート『20/20』

20/20(トゥエンティトゥエンティ)

20/20(トゥエンティトゥエンティ)

 このアルバムについては以下でいろいろ書きました。アルバムの内容よりも、どうしてスカートのことがみんな好きなのか、みたいな話が主ですが。
kagariharuki.hatenablog.com

10/25[Album]筋肉少女帯『Future!』

Future! (通常盤)

Future! (通常盤)

 復活後の筋少のアルバムはいつも、自分の耳にしっくり来るまで時間がかかるんです。10代半ば(当時、筋少は活動凍結中)から旧譜をずーっと長く聴いているせいでしょうか。
 正直、復活直後の2作は物足りない部分も多かったですが、『蔦からまるQの惑星』あたりから凄みを増してきてる印象があって、近作はどれもこれもかなり大好きだったりします。とくに前作『おまけのいちにち(闘いの日々)』はメンバーも認める異色作でしたしファンの間でも賛否分かれるようですが、個人的にはかなり好きで。
 んで今作『Future!』ですが、やっぱり消化するのにすごく時間がかかりました。もちろん発売日に入手して何度も聴いていたのですが、なかなかしっくりこない。ライブの前日あたりにようやく「良い!」とツボがわかった気がします。これは筋少が悪いのではなく、ひとえに僕のほうの問題なんだと思いますが。
 まあ聴きどころはいろいろあるんですが、MVが作られたリード曲「エニグマ」がとにかく凄い。まさしく筋少の「Future」を予感させる、新境地の曲だと思います。

 あとはやっぱり「T2(タチムカウ Ver.2)」。合いの手が難しいですが、バッチリ覚えると楽しいことこの上ないですね。「T2」に限らず、筋少のアルバムは最終トラックにものすごく好きなものが多いです。「飼い犬が手を噛むので」、「ペテン」、「ア デイ イン ザ ライフ」、「ニルヴァナ」、などなど。こうしてリストアップすると、滅多にライブでやらない曲が多いなー!

12/25[Album]サニーデイ・サービス『Popcorn Ballads』

Popcorn Ballads

Popcorn Ballads

 今年6月2日にいきなり配信限定でリリースされた大ボリュームのアルバム『Popcorn Ballads』。それから半年あまりを経てCD/LPであらためてリリースされた本作は、配信版からのボリュームアップ版……なんて簡単な言葉では片付けられないほど、大胆に装いを変えておりました。
 元々の配信版(全22曲85分)も歯応えのあるボリュームだったけど、完全版(全25曲100分)はますます質量も濃度も増している印象。このアルバムは何年もかけて聴くうちにちょっとずついろいろわかってきそうな予感がします。
 なにしろ、北沢夏音氏のインタビューによれば、曽我部恵一氏ご自身が「まだ自分としてはどういうものを作ったのかよく分かってない」と述べているのだから。
 通しで聴くにはなかなか覚悟が要る濃密さですが、先述のインタビューにおける曽我部氏の「1曲なくても2曲なくても、逆にいうと2、3曲増えていても、意味の差はたいしてないんですよね」「シャッフルはわりと前提に考えている気がする」といったコメントを読むに、あまり肩肘張らず、ちょっとずつ部分的に味見するように聴いていくのが合っているアルバムかもしれません。

12/27[Album]石野卓球『ACID TEKNO DISKO BEATz』

ACID TEKNO DISKO BEATz

ACID TEKNO DISKO BEATz

 卓球氏はもともと多作なほうだと思いますが、最近はもう何かのスイッチが入ったんだろうな、という超多作っぷりですね。
 まだほとんど聴けていませんが、ちょっと齧ってみただけでも良い感触です。
 長時間練りに練って作られた大作のほうが立派な気がしてしまいますが、最近の卓球氏の作品は短期間で迷いがなく作られている分、非常に無駄なく洗練されている印象を受けます。もはや武道の達人のような域に入っているのかも。
 年明けにはキャリア30周年のBOXと電気のシングルも出るのでまた楽しみ。
Takkyu Ishino Works 1983~2017(完全生産限定盤)

Takkyu Ishino Works 1983~2017(完全生産限定盤)

MAN HUMAN

MAN HUMAN

行ったライブ

 普段、行ったライブをリストアップしてないので今年が例年に比べてどれくらいのペースだったかわかんないのですが、体感ではたぶん例年の1.5~2倍くらい行った気がします。

1/28 the SHAM with Ed TSUWAKI, smallBIGs, HAIR STYLISTICS, Matt Mottel(Super Deluxe)

 今年一発目にして、今年行った中でもっとも異色だった気がするライブ。一般で入っていいんですか? というくらい関係者(っぽい人)の多い現場でした。
 smallBIGs (小山田圭吾 + 大野由美子) によるCornelius「Beep It」のセルフカバーが絶品。少人数の編成だと、小山田氏のギターのテクニカルさが際立って良いですね。もちろんYMOやMETAFIVEとかでもいろいろおられるのだろうけど、大人数だとどうしても「この音は誰が出しているんだろう?」となってしまうんですよね。少人数でしかも手元足元がよく見える状態だと、「こんなにいろいろやってるの!」と新鮮な驚きがありました。

2/5 TWEEDEES「Happy Birthday TWEEDEES Vol.2」(高円寺High)

 2デイズの2日目。1日目は行けなかったけど、たしかこの時は1日目と2日目でメンバー編成を変えたんじゃなかったかな?
 チケット番号に恵まれ、最前(沖井氏の目の前)で鑑賞。沖井氏の手元がこの上なく明瞭に見えるポジションだったので、至福の一夜でした。そのうえ、「せっかくの最前だから!」と物販のパーカーを着用して臨んだら、MCで物販の話題になったときに「パーカーを着ている人がこんなところに! よく似合ってますよ!」と沖井氏からいじられました。

3/18 電気グルーヴ「TROPICAL LOVE TOUR」(Zepp Osaka Bayside)

 ライブで遠征したのはよく考えたら初めてかも。
 Zepp Osaka Baysideはオープンしたばかりのハコで、USJのすぐ近く。せっかくの遠征だからUSJで遊ぶかー、と思って近くの宿をとってみたら、部屋の窓を開けたらライブの音漏れが聞こえそうなほど会場のド近所でした。会場やUSJへのアクセスは最高でしたが(後者はちょっと歩く)、終演後に食事できる場所がなくてちょっと困り、けっきょく電車に乗って旧ヤム鐵道まで食べに行きました。ヤム鐵、遅くまでやっているしアクセスも良好だしもちろん味は格別だしで最高です。全然ライブの感想になってないなこれ。
 アンコール、人生の「恐怖カメレオン人間」(今回のバージョンは「半分カメレオン人間」)のセルフカバーに大変驚いた。

3/20 筋肉少女帯「「猫のテブクロ」完全再現+11(赤坂版)LIVE」(赤坂BLITZ)

 大阪からの遠征帰りにそのまま赤坂へ。
 なんでこのタイミングで急に『猫のテブクロ』の完全再現? と疑問が残りつつも、もちろん大好きなアルバムだし「Picnic at Fire Mountain」「Go! Go! Go! Hiking Bus」「最後の遠足」の流れを生で聴けるならそりゃあ行くしかないわけです。
 このライブでも先日の「Future!」ツアーでもそうでしたが、ステージのバックにアルバムのジャケットをでかでかと掲示するのはすごく好きですね。いわゆる再現ライブではよく見る演出だけど、他でもどんどんやってほしい。

3/25 電気グルーヴ「TROPICAL LOVE TOUR」(Zepp Tokyo)

 1週間のうちに電気⇒筋少⇒電気と立て続けに観られるなんて、ちゃっきちゃきのナゴムギャル(独身男性)である僕にとってこんなに幸せなことはない!
 大阪ではスタンディングでできるだけ前に出て踊ったけど、東京ではあえて2階席から照明・VJなども含めて楽しみました。さすが2階席、この次に観にいったグループのフロントメンバーの人が娘さんを抱いて目の前を横切ったりしていました。

4/15 スチャダラパー「スチャダラパーライブ 2017年 野音の旅」(日比谷野外大音楽堂)

 ほぼ毎年行っている、春のSDP野音。
 今回はステージのセッティングが面白かったですね。ステージの上にさらに金網(?)で組んだステージがあって、そこにDJ卓やザ・コストパフォーマンス(バックバンド)の楽器が並んでいる。で、2人のMCがステージ下段を歩き回ったり、ときには脚立でステージ上段へ登ったり。

5/27 NONA REEVES / KIRINJI「デビュー20周年記念 赤坂ノーナ最高祭!!! 第二夜」(赤坂BLITZ)

 第一夜でサニーデイ・サービスと堂島孝平、第三夜でクラムボンをゲストに迎えたノーナ最高祭。第二夜のゲストはKIRINJIでした。
 公式のライブレポートが詳しいですね。
https://wmg.jp/artist/nona_reeves/news_76767.htmlwmg.jp
 ノーナもKIRINJIもちゃんとした尺のライブを観たのは初めてだったかも。もちろんいずれも最高でした。アンコールは両者のセッションで、さらにライムスターの宇多丸氏とMummy-D氏も加わって「The Great Journey」! 全メンバーによるソロ合戦が大変なことに。宇多丸氏の発言だったかな、「(メンバーに)プロデューサーが多すぎ」と言っていたのが印象的でした。
 個人的には、知り合いの人と整理番号が隣り合わせという奇跡もありました。

6/10 岡村靖幸「ROMANCE」(千葉県文化会館)

 岡村ちゃんは毎年1,2回は生で観ている気がします。今回、全席指定でわりと前のほうだったのでその時点でたまらなかったのですが、再現度の高い岡村ちゃんコスの人(再現度が高すぎて終演後に記念撮影をする人が集まったり、MCで公式にいじられるレベル)が目の前におられたので、常に視界がダブル靖幸でした。

7/12 Cornelius「Mellow Waves Release Party」(LIQUIDROOM)

 2デイズの2日目。詳しくは以下のライブレポートで。
kagariharuki.hatenablog.com

7/28-7/30 FUJI ROCK FESTIVAL '17(苗場スキー場)

 個人的には間違いなく今年最大のイベントでした。
 フジロックどころかキャンプ未経験で右も左も分からない状態から、いろいろ調べたり予習したりといった過程をこのブログにて毎月書いていきました。
kagariharuki.hatenablog.com
 いろいろなかたから「参考になりました」といったお声かけをいただいて嬉しかったです。

8/6 WORLD HAPPINESS 2017(葛西臨海公園)

 ほぼ毎年行っているワーハピですが、今回は会場を夢の島から葛西臨海公園に移しての1回目。新木場駅も葛西臨海公園駅も電車のアクセス的にはほぼ変わりないですが、駅からのアクセスは圧倒的に葛西臨海公園のほうがよかったですね。道幅が広いし、何より道中に信号がない!(夢の島公園は終演後の歩道が大渋滞するので、ライブで疲れた身体に追い打ちがかかる)
 ただ、今年は陽差しがめちゃくちゃに強烈で、軽く熱中症になりかけました。会場内にもほとんど日陰がなくて、とにかく定期的にかき氷と飲み物を摂取するしかない状態。前週のフジロックでは豪雨に苦しめられたけど、カンカン照りもまた厳しいものです。

8/27 サニーデイ・サービス「サマーライブ 2017」(日比谷野外大音楽堂)

 サニーデイのライブは実は初めて。『東京』を大学の卒論を書いているときになぜか執拗に聴きまくっていたんですが、他のアルバムはそんなに聞き込んでないしライブも行ったことがない、という変な距離感でした。
 知り合いが何人か行くし、野音は好きだし、ということで今回初めての生サニーデイでしたが……いやーよかった!!! MCはほとんど無く、ひたすら曲をたっぷりと演奏するのですが、季節感を捉えたセットリストの流れが素晴らしかったです。
 『DANCE TO YOU』や『Popcorn Ballads』の曲を中心にオールタイムベスト的な選曲でくるのかな、なんて予想していたらまるで違った。
 でもそれが超良かった。夏の終わりの野音で日没を迎えながら聴くにはこれしかないだろ、って選曲。あまりに気持ち良かったので、このセトリそのままのプレイリストを作って、何度も聞き返したほどです。
 12月25日、アルバム『Popcorn Ballads』完全版と同日にこのライブのDVDも発売されました。

サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ [DVD]

サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ [DVD]

 自分の行ったライブがCDやDVD等になったときは基本的に買うようにしているので、今回ももちろん購入。まだ開封できていませんが、夏の野外ライブを冬の屋内で観るのも乙なもんでしょう。楽しみ。

10/7-10/8 朝霧JAM - It's a beautiful day

 まさか年に3回もフェスに行くとは! キャンプも(フジロック前の予習も含めれば)今年3回目。
 ベテランフジロッカーの知り合いに誘われて参加したのですが、誘ってくれたかたがお仕事の都合で急遽キャンセルに……。そんなトラブルにもめげずツアーバスで初参加した朝霧JAMですが、もう最高でした。
 ちゃんとステージにかじりついてライブを観たのはごく一部で、ほとんどは遠巻きに観たりテントの中で寝っ転がりながら聴いたりといった、ゆるーい感じで臨んだのですが、そのゆるーい感じが良いのかなといった印象。ステージが見える位置にテントを張れるのはとても良いですね。
 食べ物もご馳走だらけで、何もかも美味かった。フジロックのときは「もうちょっといろいろ食べればよかった……」と後悔の念があったので、そのリベンジの想いもこめて食べ漁りました。フジロックのように、朝霧JAMでも電子マネーが使えればもっと嬉しいのになー。
 一番夢中になって観たのは、初日のトリの「Belle and Sebastian」。めちゃくちゃ良かった。一曲演奏するごとにパートチェンジしないと解散させられる呪いにでもかかってるんじゃないか? ってくらい頻繁にパートチェンジしているのが見ていて楽しいし、フロントマンのスチュアート・マードック氏のパフォーマンスやMCがすんごくキュートだし、さっすがグラスゴーの至宝! と感動しました。
 また来年も行きたいです。

10/9 Cornelius「Mellow Waves Tour 2017」(新潟LOTS)

 コーネリアスのツアー初日。朝霧JAMで富士山から帰ってきた翌日の新潟遠征でした。新潟市まで行ったのはたぶん初めてですが、越後湯沢のあたりとはまるで距離感が違いますね。
 地元の人にあらかじめアドバイスをいただいていたので、バスセンターのカレーやイタリアンなどの名物をしっかり食ってからライブへ挑みました。
 小山田氏の手元がよく見える位置だったので、1月のライブに続いてまたもギタリスト・小山田圭吾のテクニックを存分に味わえました。

10/22 RHYMESTER「KING OF STAGE VOL. 13 ダンサブル Release Tour 2017-2018」(Zepp Tokyo)

 台風直撃ライブその1。
 大型台風直撃、しかも湾岸部の会場にもかかわらず、客席は超満員。
 最近のライムスターのツアーは大箱と小箱とでセットリストや演出をガラッと変えてくるのですが、大箱ならではの凝った演出が多くてさすがでした。ゲストも大勢登場。
 あまりに楽しかったので、最初は行くつもりじゃなかった小箱セットのチケットもあわてて確保しちゃいました。
 帰りのゆりかもめの車内にて、ちょうど同じ車両に知り合いの方々とバッタリ。数年ぶりにお会いできたので話題が多く、新橋までの道中があっちゅう間でした。

10/26 Cornelius「Mellow Waves Tour 2017」(新木場Studio Coast)

 コーネリアスのツアー、新潟に続き新木場。新木場2デイズの2日目でした。
 コーストはめちゃくちゃ音が良いですし、コーストの巨大ミラーボールを活かした演出もあり、このツアーの中でも特にスペシャル度の高い会場だったんじゃないかと思います。
 この帰りに、ワーハピが夢の島公園でやっていた頃はけっきょく一度も行かなかったカレーうどんの千吉へ初訪問。美味かったです。

10/28 Cornelius「Mellow Waves Tour 2017」(横浜ベイホール)

 コーネリアスの今回のツアー、関東では最後の公演。けっきょくこのツアーは3回(リリパも含めれば4回)観たことになります。
 台風上陸直前で、雨と強風のなか、電光掲示板の「明日の横浜マラソンは中止になりました」の文字を見ながら会場へ。入場が遅かったせいもあるけど、横浜ベイホールはあんまり観客に優しくないレイアウトですね……(ぶっとい柱が何本もある)。

10/29 スカート「20/20 VISIONS TOUR」(SHIBUYA WWW X)

 台風直撃ライブその2。
 ハロウィーン直前の日曜の渋谷だから仮装したパリピでごった返すだろう……と心配するも、フタを開けてみれば台風が直撃しすぎて渋谷も閑散としてました。
 これまたチケット番号が大当たりで、最前でかじりつきながら観ました。
 対バンの台風クラブもよかったし、スカートはとんでもなくよかった。アンコールを3,4回くらい繰り返したんじゃないかな?
 前日のコーネリアスに続き、2日連続でカジくんさんのお姿を拝見しました。

12/3 RHYMESTER「KING OF STAGE VOL. 13 ダンサブル Release Tour 2017-2018」(水戸Voice)

 車をかっ飛ばして行ったため、会場で飲酒できず。かわりに会場から車で15分くらいの距離の温泉に開場ギリギリまで浸かり、心身ともにさっぱりした状態で臨みました。おかげでものすごく踊れた。これはこれでアリですね。あと、開場前に近くのコンビニに立ち寄ったら坂間氏がおられて腰が抜けました。コンビニの店内にいても明らかに存在感が違った。
 小箱セットはZepp Tokyoとはほとんど別モノで、ステージとの距離が近いからこその熱気が楽しめました。終演後にお三方と握手できたのも良い思い出。

12/10 筋肉少女帯「一本指立ててFuture!と叫べ!ツアー」(赤坂BLITZ)

 今年を締めくくるライブ(予定)は筋少、新作『Future!』リリースツアーの最終日でした。
 新曲の合いの手をいくつか間違えてしまい恥ずかしかったです。聴きが足りない!
 今年もいろんな場所でいろんな人たちのライブを観たけど、これまでの人生で一番数多く観ているのは間違いなく筋少です。腕を突きあげ「問うならばー!」とか叫んでいると、「ホームに帰ってきたー!」って実感できますね。全身がくたくたになるし、向こう数日間は筋少痛で身体中が悲鳴をあげるんだけど、まあこれはこれで。
 毎年恒例の12/23のLIQIDROOM公演も行きたかったけど、都合により断念。
 筋少のライブでは滅多に知り合いと遭遇しないんですが、今回は入場前から知り合いのかたと遭遇しました。ほんと、今年はライブ会場で知り合いと遭遇する率が妙に高かったですね。良いことだ。
 
 以上。各作品・ライブをかるーく振りかえるつもりで書き始めたら、例によって1万文字オーバーの大ボリュームになっちゃいました。
 来年も行ける限りたくさんの音楽を浴びまくりたいと思います。ブログはもうちょっと小まめに更新したいですね。

*1:ミニアルバム『25』を勘定に入れるなら前々作